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弦楽器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』弦楽器(げんがっき)(絃楽器とも)とは、弦に何らかの刺激を与えることによって得られる弦の振動を音とする楽器の総称である。弦の振動を得るために、弦とそれを張力をもって張っておく装置を備え、多くの場合は得られた音を共鳴させて音を拡大するための装置を持つ。
楽器分類学では
目次
1 音の出し方 2 共鳴の仕組み 3 分類 4 構造 4.1 弦 4.2 コース、ユニゾン、復弦 4.3 共鳴弦 4.4 緒止め・糸巻き 4.5 駒、柱(箏) 4.6 指板 4.7 フレット、柱(琵琶) 4.8 響口、f字孔 4.9 魂柱 4.10 ブレーシング 4.11 サワリ 5 用語 5.1 開放弦 5.2 調弦、チューニング 5.3 チョーキング、押し手 5.4 ピチカート 5.5 ヴィブラート 5.6 弱音器 6 地域ごとの弦楽器とその大まかな歴史 6.1 西洋 6.2 東洋 6.2.1 日本 6.2.2 中国 6.2.3 モンゴル 6.2.4 インド亜大陸 6.3 中東 7 弦楽合奏 8 三曲合奏弦をはじく、または弓のつるで弦をこする、または弦を叩くことによって、弦に刺激を与えると、弦が振動して音が得られる。刺激の与え方により、撥弦楽器、擦弦楽器、打弦楽器に分類することができる。
撥弦楽器 弦をはじく。はじくには、指、爪、またはそれに変わるもの(義甲、プレクトラムという)を使う。箏、ギター、エレクトリックベースなどがこうして音を出す。 擦弦楽器 弦を弓のつるでこする。ヴァイオリンの仲間や、胡弓の仲間、モリンホール(馬頭琴)の仲間などがこうして音を出す。弓のつるは馬の尾の毛のような摩擦の大きいものを使い、さらに松脂などによって摩擦を大きくする。韓国の牙箏(アジェン)のように、弓ではなく木の棒で擦るものもある。 打弦楽器 弦を打つ。ピアノ、一部の打楽器や、和楽器の一部もこれに入る。弦を打つのは、ハンマー、ばちなどである。弦楽器では、共鳴体によって音の高さが決まる管楽器と違い、発音体たる弦の振動数(周波数)によって音の高さが決まる。弦の振動は一般には非線形現象だが、多くの弦楽器では以下のような1次元の波動方程式によって十分に近似できる。
また、多くの弦楽器では弦の両端は固定されているため、以下のような境界条件を満たさなければならない。
u(0,t) = u(l,t) = 0
この偏微分方程式の解は一般に、
f: 周波数 (ヘルツ)
l: 弦の長さ (m)
T: 張力 (ニュートン)
このように、振動数は弦の長さ、弦の張力、弦の単位長さあたりの質量(弦の太さ、弦の密度)によって変わるので、複数の高さの音を得るためにはこれらを変更すればいいことになる。そのために次のような工夫がされる。
弦の振動する長さを変更する。 弦の張力を変更する。 得られる音の高さの異なる複数の弦を張る。多くの弦楽器は、これらの中から1つ以上の方法によって音の高さを変更している。例えば、エレクトリックギターでは、異なる高さの弦を6本張り、弦の振動する長さを短くするために
ほとんどの弦楽器の「胴」はこの共鳴を実現するために作らた「共鳴胴」である。その形状は大きく分けて
単一の板または適度な張力で張った膜(ピアノ、一部のバンジョーなど) 穴の開いた中空の箱(バイオリン属、ギター、琴など) 閉じた中空の箱(三味線など)となるが、最初の2種は位相幾何学的には同一である。ピアノのように単一の板の共鳴体を「響板」と呼ぶ。
共鳴胴の形状は特定の周波数での鋭い共振を避け、幅広い音域で滑らかに共鳴させるために、曲面や曲線で囲まれた平面で構成される。たとえばリュートやウードにでは一面は平面であるが他面は半球である。希に裏板が平面であるコントラバスが存在するが、これはヴィオール属の名残であり、現在は多くが曲面である。ギターでは表裏の板は平面であるが側板は曲面であり、さらに胴の内側で部分的に振動を抑制するような構造(ブレーシング)で共振点の分散を図っている。
共鳴胴から発する音は通常、楽器の音量の大きな部分を占めるので、その材質、寸法、形状、仕上げ、他の部品との接合の具合などは、楽器に音質に大きな影響を与える。共鳴胴の材質は、その適度な内部損失、加工のしやすさ、耐久性、入手の容易さから、木の薄板や組み木を板状にしたものが多く、三味線のように一部に動物のなめし革を使ったものがある。共鳴胴の最初は太鼓であっただろうと考えられている。
楽器分類学的には、共鳴胴を中心とした楽器の構造で分類される。それぞれに含まれる楽器は後述。
ツィター属 - 共鳴胴の上に(自由な振動ができる程度に共鳴胴から離して)弦を張ったもの。弦が複数張られる時、必ずしもすべて違う音の高さに張る必要はない。2・3本ずつ並べて同じ高さの音に張り、まとめて演奏することもある。このひと組をユニゾンといい、ユニゾンの数によって何コースの楽器と呼ぶ。たとえばマンドリンは2本ずつ4コース8弦の楽器である。ピアノは鍵盤の数(普通は88)だけコースがあるが、超低音域では1弦1コースだが、低音域では2弦1コース、その他の音域では3弦1コースである。
これは音量を増したり、2本を同時にはじこうとすると少しずれて2度鳴ることなどを目的とする。
弦の端を楽器に固定するために、結びつける部分を緒止め(テールピース)という。三味線、胡弓では根緒(音緒)という。
一方、棒に巻き付けて、棒を回すことにより張力を変えられるようにしたものを糸巻き(ペグ)という。和楽器では糸巻きのほか、ねじ、転手(てんじゅ)、転軫(てんじん)などとも呼ぶ。
ヴァイオリンの緒止めとあごあて
ギターのテールピース
クラシックギターの糸巻き
ヴァイオリンの糸巻き
コントラバスの糸巻き
ギターのようにフレットが付いていたり開放弦を多く使う楽器や、コントラバスのように弦の張力が大きい楽器では、演奏中の調弦の安定性を高め微調整がやりやすいようにウォームギアを使った機械式のものを使う。
ヴァイオリンの駒 ギターの下駒。緒止めと近接している 電子ギターの駒弦の途中で弦を押さえ(実際には下から押し上げるような形になる)、弦の振動長を限定するとともに弦同士の間隔を適正に保つ(複数弦の場合)部品を駒(ブリッジ)という。駒は、緒留めや糸巻きの手前に付けられる。特に共鳴胴や響板の上に付けられる駒は、弦の振動を共鳴胴に伝える重要な働きを持つ。糸巻き側を「上駒」、胴側を「下駒」ということがある。
駒には、ツゲや竹な木材や、牛骨や硬質プラスティックのような、内部損失が少なく軽くて変形しにくい材質が用いられる。エレクトリックギターなどでは、弦の振動を積極的に胴に伝える必要があまりまいことや、上記のような調整機構を容易に実現するために、金属製の下駒が用いられる。
弦の振動長を自由に短くするためには、指や爪やそれに変わるもので弦を押さえるが、弦を押さえつける板を指板という。リュート属の楽器では、ネック(棹)と指板とが一体化しているものも多い。
ギターのフレット指板に指で弦を押さえつけると、指が弦の振動を吸収する。これは高音の撥弦で著しい。このため、指が弦の振動に直接当たらないように、指板上に駒状のものを取り付けることが行われる。これをフレットといい、ギターなどで備えている。フレットのある楽器では、フレットを挟んで振動しない側の弦を指で押さえる。琵琶では柱(じ)という。
共鳴胴に穿った通気口を響口(ひびきぐち)という。音色に大きな影響を与える。リュートやギターでは1個で円形ないし楕円形である。ヴァイオリン属ではf字形の穴を左右対称に2つ持ち、f字孔と呼ぶ。琵琶も同様だが半月形をしており、「半月」と呼ぶ。
ヴァイオリンの魂柱ヴァイオリン属の楽器では、表板と裏板の間に魂柱という柱が立っていて、駒から伝えられた弦の振動を裏板に伝える。
琵琶(楽琵琶を除く)、三味線、シタール、タンブーラなどでは、楽器、フレット、駒などに、弦が振動したときに一部が触れて「ビーン」という音が出るしくみがある。これを日本では「さわり」、インドでは「ジャワリ」「ジュワリ」という。
指で弦を押さえて音を変える楽器において、指で押さえていない状態を開放弦という。ヴァイオリン属の楽器のようにフレットのない楽器では他の(指で振動が吸収される)音と音色が違ったり、ヴィブラートがかけられないので、使用が控えられることがあるが、音としては、指押さえて出す音よりも、音量も大きく、豊かな良い音がでるので、意図的に指定して使用することもある。バッハの無伴奏チェロ組曲の後半の作品は、5弦のチェロでの演奏を前提としており、これを現代の4弦のチェロで演奏しようとすると、本来あるべき5番目の弦の開放を使用できないので、苦労することになる。
逆に三味線などの和楽器は、開放弦に音階上の主要音を設定し多用することが多い。こうすることにより、演奏をしやすくしたり、共鳴を豊かにする効果がある。同様の例は、西洋楽器でもヴィオールなどにみられる。
糸巻きで弦の張力を変えるなどして、(開放弦の)音の高さを設定すること。
作曲者の指示などにより、楽器本来の調弦法と違う音に合わせることを、スコルダトゥーラという。ヴァイオリン族ではほとんどの場合どんな曲でも同じ調弦で演奏されるが、三味線や箏にはたくさんの調弦の種類がある。また途中で調弦を変える曲も非常に多い。ギターでは、ほとんどの場合標準チューニングが使われるが、変則チューニングを好む奏者も多い。また、スティールギターではスライドバーを使って弦の振動長を変えるため、和音の音程(音高ではない)が開放弦といつも同じなので、調弦の異なる複数のギターを並べて演奏することがある。
弦の張力を変えて音の高さを変える奏法。楽器によって、弦を横に引いたり、縦に押し込んだりする。
(撥弦楽器でない楽器で、)弦をはじく奏法。 撥弦楽器であるギターでは、ブリッジ上またはその近くの弦上に手の平の小指側を置き、弦の振動を制限することにより、濁ったポツポツをいう音にする奏法のこと。
音を揺らす奏法。弦を押さえる指などを揺らして、弦長、張力、弓の当たり方、楽器全体の位置を変えることにより、音高、音色、音強、響き方を小刻みに変化させる。ヴィブラートは耳には音色の変化として捉えられることが多い。ヴィブラートの使用により、音に空間的な響きが与えられ、ピチカート奏法では音の持続時間を多少長くすることができる。また、音高に幅ができるため、音程が合わない不快さが軽減される。和楽器では意味のニュアンスは若干異なるが「揺り」という。
ヴァイオリン属の楽器では、駒に弱音器を付けて、音色を和らげ、音強を弱めることがある。三味線には「忍び駒」という弱音用の駒がある。
ツィター属 ハープ - エオリアン・ハープ リュート - マンドリン ギター アルペジョーネ ヴィオール属 ヴィオラ・ダ・ブラッチョ - ヴィオラ・ダモーレ - ヴィオラ・ダ・ガンバ - コントラバス ヴァイオリン属 ヴァイオリン - ヴィオラ - チェロ - コントラバス ツィター属 箏 - 一絃琴 - 二絃琴 - 大正琴 琵琶 楽琵琶 - 平家琵琶 - 盲僧琵琶 - 薩摩琵琶 - 筑前琵琶 - 三味線 太棹三味線 - 中棹三味線 - 細棹三味線 - 三線(さんしん) 胡弓 ツィター属 古筝 - 琴(チン) - 揚琴 琵琶(ピーパー) - 二胡 - 高胡 ツィター属 洋琴 モリンホール(馬頭琴) ツィター属 カーヌーン ウード - ラバーブ弦楽合奏(ストリングス・オーケストラ)とは、弦楽器の合奏形態あるいはその形態で演奏される楽曲のことを指す。ここでいう弦とは、ヴァイオリン属の楽器のことをさす。すなわち、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスで編成される。
弦楽器の合奏形態は他にギターオーケストラ、マンドリンオーケストラなどがある。
江戸時代、当道座に属する盲人音楽家が専門とした三種の弦楽器である地歌三味線、箏、胡弓を総称して三曲と呼び、またこれらの音楽のことも指した。また三曲による合奏を三曲合奏と呼ぶ。幕末、明治以降尺八が参入し、現在は三味線、箏、尺八の編成で行なわれることが多いが、本来の胡弓入り合奏も行なわれている。
オーケストラの楽器 木管楽器 ピッコロ - フルート(アルト - バス) / オーボエ - コーラングレ(イングリッシュ・ホルン) - オーボエダモーレ - バリトンオーボエソプラニーノクラリネット - クラリネット - バスクラリネット
ファゴット - コントラファゴット / サクソフォーン 金管楽器 ホルン - トランペット(ピッコロ - アルト - バス) - トロンボーン(アルト - テナー - バス)
コルネット - ワグナーチューバ - ユーフォニアム - チューバ 打楽器 ティンパニ / グロッケンシュピール - ヴィブラフォン - アンティークシンバル - シロフォン - マリンバ
バスドラム - スネアドラム - シンバル - タムタム(銅鑼) - トライアングル - スレイベル - タンバリン / チューブラーベル 鍵盤楽器 ピアノ - チェレスタ - チェンバロ - オルガン 弦楽器 第1・第2ヴァイオリン - ヴィオラ - チェロ - コントラバス / ハープ NewPP limit report Preprocessor node count: 602/1000000 Post-expand include size: 17067/2048000 bytes Template argument size: 6459/2048000 bytes Expensive parser function count: 0/500 --> カテゴリ: 弦楽器 表示 本文 個人用ツール ナビゲーション メインページ コミュニティ・ポータル 最近の出来事 最近更新したページ おまかせ表示 ウィキペディアに関するお問い合わせ ヘルプ ヘルプ 井戸端 お知らせ バグの報告 検索 ツールボックス リンク元 リンク先の更新状況 特別ページ 他の言語 最終更新 2008年11月21日 (金) 09:10。 ウィキペディアについて 免責事項
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